路線クロニクル日本の鉄道史 ─ 1路線の一生を再生する

路線クロニクル

北海道ちほく高原鉄道 ふるさと銀河線1910年開業・2006年廃止

網走〜池田 (廃止)

ふるさと銀河線は、北海道の十勝地方の池田から北見までを結んでいた第三セクター鉄道である。もとは国鉄の網走線・池北線で、2006年に廃止された。

最も長かったころ
192 km(1912年)
駅の数
46駅
開業
1910年
廃止
2006年

この路線のなりたち

この路線のもとになったのは、1910年から1912年にかけて開業した網走線である。池田から足寄、陸別を通り、北見をへて網走へ向かうもので、北海道の十勝地方とオホーツク海側を結ぶ役割をもっていた。

1961年には、北見から網走までの区間が石北本線に組みこまれ、残った池田から北見までの区間は池北線と名前を変えた。北見から網走の線路は、いまも石北本線として使われている。

1987年にJR北海道の路線となったのち、1989年には第三セクターの北海道ちほく高原鉄道に引き継がれた。愛称は「ふるさと銀河線」で、当時、第三セクター鉄道としては全国でも長い路線であった。

路線の歩み

「▶ この章を見る」で、上のプレイヤーがその時代を再生します。

11910〜1912年

開業

1910年から1912年にかけて、網走線の約192kmの線路が開業した。陸別・上利別・足寄・仙美里・本別などの駅が、このころ開業している。

21949年

国鉄の路線に

1949年、国の鉄道は日本国有鉄道(国鉄)となり、この路線も国鉄の線になった。

31961年

名前が変わる

1961年、網走線は池北線と名前を変えた。

41987〜1989年

JRへ・第三セクターへ

1987年4月、国鉄の分割民営化で、この路線はJR北海道の路線となった。1989年、JRの池北線は第三セクターの北海道ちほく高原鉄道に引き継がれ、北海道ちほく高原鉄道 ふるさと銀河線として再出発した。

52006年

北海道ちほく高原鉄道 ふるさと銀河線、廃止

2006年、残る約140kmが廃止され、北海道ちほく高原鉄道 ふるさと銀河線は姿を消した。北見・広郷・上常呂・北光社・日ノ出などの駅もなくなった。

6廃止のあと

廃線跡

線路の跡は、灰色の点線で描いている。駅の跡や鉄橋などが、いまも沿線に残っていることがある。

この路線の見どころ

日本一寒い町、陸別

沿線の陸別町は、冬の寒さがきびしいことで知られる。夜空が澄んでいることから、天文台もつくられている。「銀河線」という愛称は、こうした星空のイメージにも結びついたとされる。

十勝と北見をつなぐ高原の路線

池田、本別、足寄、陸別、置戸、訓子府と、道東の内陸の町をつないでいた。畑作や酪農、林業がさかんな地域である。

池田のワイン

起点の池田町は、ワインづくりで知られる町である。

廃止のあと

ふるさと銀河線は2006年に全線が廃止された。沿線は人口が少なく、自動車の利用が増えたことで乗る人が減り、経営が苦しくなったとされる。廃止後は、バスが代わりの交通手段となった。

駅の跡などが、沿線に残っていることがある。

区間の開業(年ごと)

地図データ上の線路の長さを、開業した年ごとに足したもの(公式の営業キロとは少し違います)。1950年より前は、駅の開業年から推定した年です。

1910年ごろ99.1 km
1911年ごろ40.4 km
1912年ごろ52.6 km

駅の一覧(46駅)

国土数値情報に記録された駅と、その供用開始年。1950年より前に廃止された駅は含みません。

駅開業その後
網走1912年1961年に北海道旅客鉄道へ
呼人1923年1961年に北海道旅客鉄道へ
女満別1912年1961年に北海道旅客鉄道へ
西女満別1947年1961年に北海道旅客鉄道へ
美幌1912年1961年に日本国有鉄道へ
鳥ノ沢1948年1961年に北海道旅客鉄道へ
美野1946年1000年ごろ廃止
緋牛内1912年1961年に北海道旅客鉄道へ
端野1912年1961年に北海道旅客鉄道へ
北見1911年2006年に北海道旅客鉄道へ
柏陽1957年1961年に北海道旅客鉄道へ
上常呂1911年2006年ごろ廃止
北光社1948年2006年ごろ廃止
広郷1955年2006年ごろ廃止
日ノ出1947年2006年ごろ廃止
穂波1957年2006年ごろ廃止
訓子府1911年2006年ごろ廃止
西富1955年2006年ごろ廃止
西訓子府1956年2006年ごろ廃止
境野1922年2006年ごろ廃止
豊住1955年2006年ごろ廃止
置戸1911年2006年ごろ廃止
釧北1950年1957年ごろ廃止
釧北線路班1948年1000年ごろ廃止
小利別1911年2006年ごろ廃止
川上1920年2006年ごろ廃止
分線1958年2006年ごろ廃止
陸別1910年2006年ごろ廃止
薫別1958年2006年ごろ廃止
大誉地1913年2006年ごろ廃止
笹森1948年2006年ごろ廃止
上利別1910年2006年ごろ廃止
塩幌1961年2006年ごろ廃止
西一線1960年2006年ごろ廃止
愛冠1946年2006年ごろ廃止
足寄1910年2006年ごろ廃止
仙美里1910年2006年ごろ廃止
本別1910年2006年ごろ廃止
岡女堂1995年2006年ごろ廃止
南本別1962年2006年ごろ廃止
勇足1910年2006年ごろ廃止
大森1968年2006年に東日本旅客鉄道へ
大森線路班1948年1961年ごろ廃止
高島1910年2006年に西日本旅客鉄道へ
様舞1950年2006年ごろ廃止
池田1910年2006年に北海道旅客鉄道へ

接続する路線

同じ名前の駅でつながっている国鉄・JR・第三セクターの路線(いまはない線も含む)。

知っておきたいこと

3つの名前

網走線、池北線、ふるさと銀河線は、同じ線路の時代ごとの名前である。

線路の形と期間、駅の開業年は、国土数値情報「鉄道時系列データ」(国土交通省)を加工して作成しました。1950年より前に開業した区間の年は、駅の供用開始年から推定したもので、実際と前後することがあります。会社名・路線名の移り変わりと解説文は、このサイトでまとめたものです。
主な参考:国土交通省『国土数値情報 鉄道時系列データ』

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