路線クロニクル日本の鉄道史 ─ 1路線の一生を再生する

路線クロニクル

五能線1908年開業

東能代〜川部 JR東日本

五能線は、秋田県の東能代から青森県の川部までを結ぶJR東日本の路線である。日本海に沿って走る景色の美しさで知られ、観光列車も走る。

いまの長さ
147 km
駅の数
43駅
開業
1908年
運営
JR東日本

この路線のなりたち

五能線の名前は、五所川原と能代という、両端の町の頭文字からとったものである。能代の側と五所川原の側から、それぞれ別々に線路がのびていき、1930年代半ばにつながって、現在の形になったとされる。

国土数値情報の記録では、1908年に東能代と能代の間が開業し、1918年には川部から五所川原にいたる区間ができている。その後、線路は少しずつ日本海側へのびていった。1920年代には木造や鰺ヶ沢のあたりまで、1930年前後には岩館や大間越といった県境近くの駅が開業している。

両側からのびた線路が出会ったのは、海岸線の険しい深浦の周辺であった。岩が海にせまり、波が打ち寄せる土地に線路を通すのは、大変な工事であったと考えられる。1949年には国鉄の路線となり、1987年の分割民営化でJR東日本の路線になった。

路線の歩み

「▶ この章を見る」で、上のプレイヤーがその時代を再生します。

11908年

開業

1908年、五能線の約4kmの線路が開業した。能代・東能代の駅が、このころ開業している。

21918年

延伸

1918年、約143kmの線路が開業した。川部・藤崎・板柳・五所川原・鶴泊などの駅が、このころ開業している。

31949年

国鉄の路線に

1949年、国の鉄道は日本国有鉄道(国鉄)となり、この路線も国鉄の線になった。

41987年

JRへ

1987年4月、国鉄の分割民営化で、この路線はJR東日本の路線となった。

5いま

いま

いまはJR東日本の路線として、地図データの上で約147km、43駅がある。

この路線の見どころ

日本海にもっとも近い鉄道のひとつ

能代から深浦にかけては、車窓のすぐ先に日本海が広がる。千畳敷や驫木のあたりは、とくに海に近い場所として知られる。夕日の景色を目当てに訪れる人も多い。

白神山地の入り口

沿線には、世界自然遺産に登録されている白神山地があり、「白神岳登山口」や「十二湖」など、山歩きや観光の入り口となる駅がある。

観光列車「リゾートしらかみ」

五能線には「リゾートしらかみ」という観光列車が走ることで知られる。海の見える席が用意され、旅そのものを楽しめるように作られている。

津軽平野の田園

川部から五所川原にかけては、津軽平野の田畑が広がり、日本海沿いの景色とは対照的である。

いまの姿

通勤や通学の足であると同時に、全国から観光客が訪れる路線でもある。

海ぞいを走るため、強い風や高波、大雨の影響を受けやすい。2022年の大雨では大きな被害が出て、長い期間にわたって一部で運転ができなくなったが、復旧が進められて運転が再開された。

区間の開業(年ごと)

地図データ上の線路の長さを、開業した年ごとに足したもの(公式の営業キロとは少し違います)。1950年より前は、駅の開業年から推定した年です。

1908年ごろ3.8 km
1918年ごろ142.9 km

駅の一覧(45駅)

国土数値情報に記録された駅と、その供用開始年。1950年より前に廃止された駅は含みません。

駅開業その後
東能代1908年
能代1908年
向能代1951年
北能代1926年
鳥形1960年
沢目1926年
東八森1926年
八森1926年
椿1926年1959年ごろ廃止
滝ノ間1963年
あきた白神1997年
岩館1926年
大間越1930年
白神岳登山口1952年
陸奥黒崎1952年2000年ごろ廃止
松神1932年
十二湖1959年
陸奥岩崎1932年
陸奥沢辺1936年
ウェスパ椿山2001年
艫作1936年
横磯1949年
深浦1934年
広戸1954年
追良瀬1934年
驫木1934年
風合瀬1949年
大戸瀬1933年
千畳敷1954年
北金ヶ沢1931年
陸奥柳田1953年
陸奥赤石1929年
鰺ヶ沢1925年
鳴沢1925年
越水1954年
陸奥森田1924年
中田1956年
木造1924年
五所川原1918年
陸奥鶴田1918年
鶴泊1918年
板柳1918年
林崎1935年
藤崎1918年
川部1918年

接続する路線

同じ名前の駅でつながっている国鉄・JR・第三セクターの路線(いまはない線も含む)。

知っておきたいこと

駅名の読み方

驫木は「とどろき」と読む。「馬」という字を3つ重ねた珍しい漢字で、駅名として知られている。

線路の形と期間、駅の開業年は、国土数値情報「鉄道時系列データ」(国土交通省)を加工して作成しました。1950年より前に開業した区間の年は、駅の供用開始年から推定したもので、実際と前後することがあります。会社名・路線名の移り変わりと解説文は、このサイトでまとめたものです。
主な参考:国土交通省『国土数値情報 鉄道時系列データ』

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