ICさんとの打ち合わせが並行して進む一方で、現場では着々と建築が始まっていました。地鎮祭から基礎工事、足場組み、そしてツーバイフォーの構造躯体が組み上がるまで、当時は現場に行くたびに写真を撮っては記録用ブログに残していました。12年経った今、その頃の記事を読み返すと、当時は当たり前だと思っていた工程の一つひとつに、実は今の暮らしの安心感につながる意味があったと気づかされます。
1. 地鎮祭は想像より簡易的だった
外部の設計士さんとの打ち合わせを経て建築確認申請が下りると、まず行われるのが地鎮祭でした。神主さんが現場に早めに入ってセッティングを済ませてくれていて、施主として立ち会う時間は1時間もかからなかったと当時のブログに記録されています。
「神主さん?!が現場に早く入ってセッティングを行ってくれて私達が立ち会う時間は1時間も無いぐらいでした。想像よりは簡易的な感じがしましたがどこもそうなんでしょうか?あと、建物が建つ範囲にロープが張り巡らされますが、こんな狭い家になるの?っていうぐらい面積が小さく感じます。実際建つと広く感じますが平面で見た感じだとかなり小さく感じるので驚かないでください(笑」 — 当時の建築ブログより(2013年8月)
地面にロープで示された建物の範囲を見たときに「こんなに狭いのか」と驚いたのを覚えています。実際に建物が完成すると立体的な広がりを感じられるのですが、平面で見た地縄の状態はどうしても小さく見えてしまうものだと、当時の記録にも書き残していました。
2. 地盤改良と基礎工事の記録
地鎮祭のあとは地盤改良です。地域や地質によっては鋼管杭工事で杭を打ち込む必要があり、私の地域も改良が必要と判断されました。地盤が弱い地域では杭工事だけでかなりの費用がかかるケースもあると、知人の話として当時のブログに書いています。
地盤改良のあとに基礎工事が始まります。三井ホームにはフルベース基礎、シングル・ベタ基礎、布基礎といった種類が用意されているとのことでしたが、自分の家がどの基礎になるのか、当時は正直よく分かっていなかったようです。現場では鉄筋が張り巡らされ、そこにコンクリートが流し込まれ、給排水の配管が整えられていく様子を順番に見ることができました。コンクリートを流し込んでから3〜4週間ほど養生期間をおいて、ようやく次の工程に進みます。
- 地鎮祭〜地盤改良〜基礎工事の実際の流れと当時の所要期間感
- 基礎のコンクリート養生に3〜4週間ほどかかっていたこと
- 足場が組まれてから始まる、ツーバイフォーの建方工事の様子
- クレーンでパネルを吊り上げて組み立てる工法ならではの特徴
- 屋根が付くまでの「雨が心配」という当時の不安とその結末
3. 足場が組まれ、いよいよ建方工事
基礎のコンクリートを流し込んでから3〜4週間ほど養生期間をおいたあと、いよいよ家の骨組みが始まります。とはいえ、いきなりパネルが組み上がるわけではなく、まずは足場を作るところからのスタートでした。当時のブログには「待ってました家ですね、と思ってたら忘れてました、足場作りからですね」という、少し気の抜けた感想も残っています。
4. クレーンで吊り上げられるツーバイフォーパネル
足場が組み上がると、いよいよ2×4の構造躯体組み立てが始まります。在来工法とは異なり、工場であらかじめ生産された壁パネルを現地に運び込み、それをクレーンで吊り上げて一気に組み立てていく様子は、当時とても印象的でした。
「足場を作ってからやっと始まります。2×4の構造躯体組み立てです!!在来工法とは違って工場で家に必要なパネルを生産して現地へ運んできます。その運んだパネルをクレーンに釣って一気に組み立てるんですね。寸法とかも正確に作られてますので木を切ったりする調整がほぼ無く、プラモデルみたいに必要なパネルを指定通りの図面に設置していくと我が家の構造がどんどん出来上がる、そんな仕組みです。」 — 当時の建築ブログより(2013年9月)
1日で1階部分のパネルが組み上がり、数日で屋根まで付いたことに感動したとも書いています。鉄骨ユニット工法のような1日で家が組み上がるスピード感には及びませんが、木を現場で切って調整する必要がほとんどなく、図面通りにパネルをはめ込んでいくような組み立て方だったのが印象的だったようです。
鉄骨ユニット系のハウスメーカーから「屋根が付くまでに雨が降ると心配」「ユニットなら天気の良い日に一気に組み上げるから安心」と言われていたため、屋根が付くまでの数日間は天気予報を気にしていたそうです。実際には雨に濡れても中まで濡れない乾燥材が使われており、結局雨も降らず屋根まで無事に付いたと記録されています。
5. 内部から見た構造躯体
パネルが空を舞う建方工事と同時進行で、内部ではツーバイフォーの柱状木材(2×4材)による構造躯体が組み立てられていきます。等間隔に配置された柱がずらりと並ぶ様子を見て、これだけの木材を使っているのかと実感したと当時のブログに書いています。
この段階ではまだ階段が付いておらず、2階へはハシゴで登るしかなかったこと、1階と2階の間の面材が防火・遮音の面でも意味があると営業担当から説明を受けたことなど、細かい記憶も記録として残っていました。屋根が付いた直後は内部が思ったより暗く感じたそうですが、これはツーバイフォー特有の「面で構成された家」ならではの特徴で、窓の部分以外に光の入る隙間がないためだと当時のブログでも触れています。
6. 引き渡し後すぐに実感した「気密性」
構造躯体が組み上がってからおよそ4ヶ月後、2014年2月に我が家は引き渡しを迎えました。入居してすぐに実感したのが、ツーバイフォーの面構造が生きているであろう気密性の高さです。全館空調は24時間稼働のため月1回のフィルター掃除が必要なのですが、外気の取り込み口にあたる部分を開けるたびに、家の外と中がしっかり区切られている感覚を持ったと当時のブログに書いていました。
7. 12年後の答え合わせ
この建方工事から12年が経ちましたが、当時「面で支える構造」と説明を受けたツーバイフォー・プレミアムモノコック構法の効果は、実際の暮らしの中で何度も実感することになりました。台風のたびに家自体が軋むようなことは一度もなく、震度5強クラスの地震を経験した際も構造的な被害はありませんでした。当時クレーンで一枚一枚吊り上げられていたパネルが、今の我が家を面で支え続けているのだと思うと、現場で撮っていた写真の見え方も少し変わってきます。当時の台風・地震の詳しい記録は別記事にまとめていますので、あわせてご覧ください。