三井ホームで家を建てる際、約8割の施主が導入すると言われる全館空調「スマートブリーズ」。
「電気代で破産しないか?」「メンテナンスが地獄ではないか?」——12年前、私も全く同じ不安を抱えていました。
「いろいろと計算もしましたが、すみません頭がぷすぷす状態でした……最終的にはえいやーで決めるため、自分へのひと押しを考えてるような、そんな感じでした(汗」 — 2013年3月 当時のブログ記録より
この記事では、2014年に三井ホームで家を建て、丸12年間「スマートブリーズ」を24時間稼働させ続けた施主のリアルな検証結果と、当時の実際の請求金額を包み隠さず公開します。
- スマートブリーズ(東芝製ウェルブリーズ・プラス)の月別リアル電気代データ
- フィルター掃除の実態と「3年放置しても大丈夫だった」驚きの理由
- 年次点検の費用と内容(12,960円の価値はあるか)
- 夏の「なんとなく寝苦しい」問題と解決策
- 12年後の総評:後悔しているか、していないか
1. 我が家の相棒「東芝製 ウェルブリーズ・プラス」
当時、三井ホームの全館空調にはデンソー製(エース)と東芝製(プラス)の2種類がありました。我が家が選んだのは東芝製の「ウェルブリーズ・プラス」です。
選んだ最大の理由は以下の2点でした。
- 全熱交換式であること:湿気や臭いを回収しながら換気してくれるため、特に梅雨〜夏の蒸し暑い季節に快適性が高いと判断しました。
- 「低圧電力」契約であること:当時、太陽光発電(売電単価42円)と組み合わせる上で、空調の電気を単価の安い「低圧電力」で買い、太陽光で発電した高い電気は「従量電灯」側で全量売るという、当時の王道運用が最も効率的だったからです。
2. 禁断のデータ公開:当時のリアルな電気代
「全館空調は電気代が高い」という噂は本当でしょうか? 12年前のブログに残っている、我が家の生々しい電気代(低圧電力=全館空調専用の電気代)の記録がこちらです。
| 月 | 運用設定 | 請求額(低圧電力:空調のみ) |
|---|---|---|
| 11月 | 暖房 22℃設定 | 約 11,500円 |
| 12月 | 暖房 22℃設定(昼間セーブあり) | 約 18,000円(年間最高値) |
| 4月 | 暖房 20〜21℃ | 約 9,000円弱 |
| 5月 | 送風+微冷房 | 約 8,200円(年間最安値に近い) |
| 9月 | 送風メイン・冷房29℃ | 約 8,500円 |
12月の18,000円を見たときは「高い!」とブログにも書いていますが、よく考えてみてください。これは「廊下も脱衣所もトイレも、家中すべてを24時間22℃に保つための費用」です。
3. メンテナンスの真実と「3年放置」の奇跡
全館空調で最も面倒なのがフィルター掃除です。私のブログには「20回弱はフィルター掃除をした」というボヤキが残っていますが、実はある「奇跡」を起こしていました。
「全館空調のフィルターを1年に1枚交換と言われていたのに…気が付けば3年オーバー、一度も買い換えてないことに気が付きました…(中略)それでも業者の方には『まだ大丈夫です!綺麗に使ってますね』と言われました。」 — 2017年2月 当時のブログ記録より
そう、リモコンの「フィルターマーク」が点灯したタイミング(だいたい2週間以内)でこまめに掃除機で吸っていれば、フィルター本体は3年経っても業者に褒められるほど長持ちしたのです。
年次点検の費用はいくら?
年1回のプロによる定期点検(電圧チェックや排水の目詰まり確認など、約1時間)には、当時12,960円かかっていました。これを高いと見るか、機械の寿命を延ばすための保険と見るかですが、12年故障なしで動いていることを思えば、安い出費だったと断言できます。
4. 唯一の弱点? 夏の「湿気」との戦い
全館空調は万能ではありません。最初の夏、私は「なんとなく寝苦しい」という不快感に悩まされました。
冷房設定を28〜29℃にしていましたが、雨の日などは温度は低くても「湿度」が高く、快適ではなかったのです。そこで設定を「ドライ(除湿)」に変更したところ、湿度が下がり一気に快適空間に変わりました。昔は「ドライは電気代が高い」と思い込んでいましたが、全館空調においては「いかに湿気をコントロールするか」が真の快適さの鍵だったのです。
5. ホスクリーンとのコンボで「外干し」が消えた
スマートブリーズで生活が最も変わったことのひとつが「洗濯物の外干しをしなくなった」ことです。
天井に取り付けた「川口技研のホスクリーン(室内干し器具)」と全館空調の組み合わせが凶悪なまでに優秀で、脱衣所や洋室に干した洗濯物が半日もあれば乾いてしまいます。
花粉の季節も、梅雨の時期も、共働きで帰宅が遅い日も——外干しのストレスがゼロになった生活は、想像以上に心地よいものでした。
6. 12年目の最終結論
初期費用は高く、毎月の電気代もかかり、年1回の点検代(12,960円)も必要。
それでも、「冬の朝に布団から出るのが辛くない」「お風呂上がりに脱衣所で凍えない」「花粉の時期に部屋干ししてもよく乾く」という、日々の小さなストレスがゼロになる生活は、何物にも代えがたい価値があります。
これから三井ホームで建てる皆さん。予算に悩んでいるなら、装飾を削ってでもスマートブリーズだけは死守してください。12年後のあなたが、必ず今のあなたに感謝するはずです。