三井ホーム12年目住んでみて、施主が語る家づくり

火災保険・地震保険、更新のたびに変わった実額
12年間の保険料を全部公開します

2026年6月20日 2026年7月 大幅更新 費用・コスト戦略

家づくりの費用というと、建物本体価格や住宅ローン金利にばかり目が行きがちですが、住み始めてから地味にじわじわと家計を圧迫してくるのが火災保険・地震保険です。我が家は2013年の契約時、営業担当から「長期一括契約なら保険料がお得ですよ」と勧められ、当時可能だった最長期間で契約しました。ところがその後まもなく制度が変わり、以降の更新のたびに実額が変わっていくことになります。

実は入居してしばらく経った頃、自分たちの保険の中身を見直して初めて気づいたことがありました。当時のブログにこう書き残しています。

我が家は火災保険には加入しましたが、家財保険には入っておりません。ですので万が一の時に建物は保険で対応できますが、家財はパーになっちゃう状態です。そんな保険の状況だった我が家に届いたのが、三井ホームのLOOPおうちサポート(10年間の設備保証プラン)でした。高い家具があまりなく、おうちサポートで保障してくれる内容のもの(システムキッチン・システムバス・洗面化粧台・トイレ・給湯器など)が保険に入れれば事足ります。 — 当時の建築ブログより(2014年6月)

「建物は火災保険、設備は住宅会社の有償サポート」という組み合わせで当面の不安を埋めた形でしたが、家財そのものへの保険は結局今も入っていません。保険は入るものを厳選しないと、際限なく項目が増えていくというのも実感としてあります。

1. 2015年の法改正で「最長10年」の壁ができた

我が家が契約した2013年当時は、火災保険は最長で数十年単位の長期契約を組める商品も存在しており、営業担当からは「長期で契約すればするほど年あたりの保険料が割安になる」という説明を受けました。実際、住宅ローンの返済期間に合わせて長期契約を選んだ施主の方も多かったと思います。

ところが2015年10月、各損害保険会社は火災保険の契約期間の上限を最長10年に統一しました。背景には、自然災害の激甚化により将来の保険金支払いリスクを長期で見積もることが難しくなったという保険会社側の事情があります。つまり「長期契約で安心を先に買う」という選択肢自体が、制度変更によって消えてしまったわけです。

我が家は法改正前の駆け込みで長期契約をしていたため、しばらくは恩恵を受けられましたが、契約が満了して以降は10年更新(実務上はさらに短い期間での更新提示を受けることもありました)が基本となり、更新のたびに「その時点の保険料率」で再計算されるようになりました。

💡 なぜ更新のたびに保険料が変わるのか
火災保険・地震保険の保険料は、各社が参考にする「参考純率」が数年おきに見直されており、水災・風災リスクの上昇や再保険コストの変化を反映して、多くの場合は引き上げ方向で改定されています。契約時に何年契約を組んでいても、更新のタイミングではその時点の最新料率が適用されるため、同じ補償内容でも更新のたびに実額が変わるのは制度上ごく普通のことです。

2. 契約時から現在までの実額推移(イメージ)

下表は、我が家の契約内容をベースにした年間保険料の推移イメージです。実際の金額は保険会社・建物の構造級別・所在地・補償内容(水災の有無、免責金額など)によって大きく異なるため、あくまで「上がり方の傾向」を掴むための参考としてご覧ください。

タイミング火災保険(年額目安)地震保険(年額目安)備考
2013年 契約時約2.5万円約1.8万円長期契約で年あたり単価は割安
5年後 更新時約3.0万円約2.2万円地震保険料率の改定を反映
10年後 更新時約3.6万円約2.8万円水災リスク見直しで火災保険側が上昇
直近 更新時約4.0万円約3.0万円耐震等級割引適用後の金額

体感として一番大きかったのは、火災保険の中でも「水災」に関する補償部分の値上がりです。地震保険については全国一律の公的制度である一方、都道府県ごとの等地区分の見直しで料率が変わる年もあり、これも更新額に影響していました。

保証内容の説明書
住宅の「保証書」の一例。保険は保証とは別物で、保証は施工会社が定める無償対応、保険は損害保険会社との契約という違いがある。

「保証」と「保険」を混同しないこと

三井ホームなど住宅会社が提供する初期保証・延長保証は、あくまで施工不良や設備不具合に対する会社独自の保証制度であり、火災・地震・水災といった外部リスクに対する補償ではありません。我が家も契約当初、保証書と保険証券を混同しかけたことがありますが、両者は目的も窓口もまったく別のものです。保証は「建てた会社が直す」、保険は「損害保険会社がお金を払う」という違いを、更新の案内が届くたびに再確認するようにしています。

外壁にSBフィニッシュが吹き付けられる前の外壁下地
建築中に撮影した外壁下地。この建物そのものを守るのが火災保険、設備を守るのが住宅会社の保証という役割分担になる。

3. 耐震等級による地震保険料の割引

地震保険料には、建物の耐震性能に応じた割引制度が用意されています。代表的なものが以下です。

🏠 地震保険の主な割引制度(一般的な内容)
・耐震等級割引:耐震等級1〜3に応じて割引率が変わり、等級3が最大割引
・免震建築物割引:免震構造の住宅に適用
・耐震診断割引:耐震診断の結果、基準を満たす場合に適用
・建築年割引:一定年数以降に新築された建物に適用
※割引は重複適用できず、いずれか一つを選択する仕組みが一般的です。金額・条件は保険会社や時期によって変わるため、契約時・更新時に必ず証券記載内容を確認してください。

我が家はツーバイフォー・プレミアムモノコック構法という面で支える構造の特性もあり、耐震等級に応じた割引の対象になりました。ただし割引があっても、料率全体の改定幅がそれを上回ると、結果的に更新額は前回より高くなります。「割引があるのに何で毎回上がるんだろう」と感じていた時期がありましたが、割引はあくまで「本来の料率からの値引き」であって、「値上がりを打ち消すもの」ではないと理解してから納得できるようになりました。

4. 更新のたびに感じた「実感」と今の対策

12年間で複数回の更新を経験して率直に思うのは、「保険料は下がることはほぼない」という前提で家計を組んだ方がよいということです。震度5強クラスの揺れを複数回経験した身としては、保険料の上昇を単純に嫌がるのではなく、「補償内容が今の暮らしに見合っているか」を更新のたびに見直す機会と捉えるようにしています。

具体的には、更新案内が届いたら家財の補償額や水災補償の要否を再確認し、複数社の見積もりを取り寄せるようにしています。長期一括契約ができない今だからこそ、10年に一度の見直しタイミングを逆に活用する意識に切り替えました。

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この記事を書いた人

2013年契約・2014年引き渡し。当初「長期一括契約で安心」のつもりが、翌々年の法改正で前提が崩れた三井ホーム施主です。更新のたびに封筒を開けるのが怖いので、その封筒の中身をここに残しています。