EXCEL VBAでエラーを回避！On Errorステートメントの基本と活用術【初心者向け】

「VBAでコードを書いていて、エラーでプログラムが止まった経験はありませんか？」

エラー処理をしっかり行えば、プログラムの信頼性が格段に向上します。この記事では、エラー処理の基礎から具体的な活用例まで、初心者でもすぐに使えるテクニックを解説します！

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ポチップ

1. VBAのエラーとは？

Excel VBAでエラーが発生すると、実行中のコードが強制的に停止します。たとえば、以下のような状況が考えられます：

存在しないセルを参照しようとした場合
数値の計算でゼロ除算が発生した場合
ファイルの読み込みで失敗した場合

これらのエラーを適切に処理することで、コードが中断されることなく、より安定したプログラムを実行できます。

2. On Errorステートメントの基本

VBAでは、エラー処理に On Error ステートメントを使用します。以下が基本構文です：

On Error Goto エラー処理ラベル

1	On Error Goto エラー処理ラベル

簡単な例

Sub SimpleErrorHandling()
    On Error GoTo ErrorHandler ' エラー処理を設定
    Dim x As Integer
    x = 1 / 0 ' ゼロ除算エラーを発生させる
    Exit Sub
 
ErrorHandler:
    MsgBox "エラーが発生しました: " & Err.Description, vbCritical, "エラー"
End Sub

Sub SimpleErrorHandling()

On Error GoTo ErrorHandler ' エラー処理を設定

Dim x As Integer

x = 1 / 0 ' ゼロ除算エラーを発生させる

Exit Sub

ErrorHandler:

MsgBox "エラーが発生しました: " & Err.Description, vbCritical, "エラー"

End Sub

このコードでは、ゼロ除算エラーが発生してもプログラムが停止せず、エラーメッセージを表示します。

3. On Errorの種類

On Error Resume Next
エラーが発生してもその行をスキップして次の行を実行します。

Sub IgnoreErrors()
    On Error Resume Next
    Dim x As Integer
    x = 1 / 0 ' エラーが無視される
    MsgBox "エラーが無視されました", vbInformation
End Sub

Sub IgnoreErrors()

On Error Resume Next

Dim x As Integer

x = 1 / 0 ' エラーが無視される

MsgBox "エラーが無視されました", vbInformation

End Sub

ただし、この方法はエラーを無視するため、意図しない動作が起こる可能性があります。慎重に使用してください。

On Error GoTo 0
エラー処理を無効にします。

Sub DisableErrorHandling()
    On Error Resume Next
    Dim x As Integer
    x = 1 / 0 ' エラーが無視される
    On Error GoTo 0
    x = 1 / 0 ' 再びエラーが発生してプログラムが停止する
End Sub

Sub DisableErrorHandling()

On Error Resume Next

Dim x As Integer

x = 1 / 0 ' エラーが無視される

On Error GoTo 0

x = 1 / 0 ' 再びエラーが発生してプログラムが停止する

End Sub

4. 実用例：エラー処理の活用

1. ファイル操作でのエラー回避

指定したファイルが存在しない場合にエラーを回避する：

Sub OpenFileSafely()
    On Error GoTo ErrorHandler
    Dim FilePath As String
    FilePath = "C:\NonexistentFile.xlsx"
    Workbooks.Open FilePath
    Exit Sub
 
ErrorHandler:
    MsgBox "ファイルが見つかりませんでした: " & FilePath, vbExclamation, "エラー"
End Sub

Sub OpenFileSafely()

On Error GoTo ErrorHandler

Dim FilePath As String

FilePath = "C:\NonexistentFile.xlsx"

Workbooks.Open FilePath

Exit Sub

ErrorHandler:

MsgBox "ファイルが見つかりませんでした: " & FilePath, vbExclamation, "エラー"

End Sub

2. データ入力時のエラー処理

ユーザーが無効なデータを入力した場合にエラーを処理する：

Sub ValidateUserInput()
    On Error GoTo ErrorHandler
    Dim UserInput As Integer
    UserInput = InputBox("1～10の数値を入力してください")
    
    If UserInput < 1 Or UserInput > 10 Then Err.Raise vbObjectError + 1, , "無効な入力値です"
    MsgBox "入力値は " & UserInput, vbInformation
    Exit Sub

ErrorHandler:
    MsgBox "エラー: " & Err.Description, vbCritical, "入力エラー"
End Sub

Sub ValidateUserInput()

On Error GoTo ErrorHandler

Dim UserInput As Integer

UserInput = InputBox("1～10の数値を入力してください")

If UserInput < 1 Or UserInput > 10 Then Err.Raise vbObjectError + 1, , "無効な入力値です"

MsgBox "入力値は " & UserInput, vbInformation

Exit Sub

ErrorHandler:

MsgBox "エラー: " & Err.Description, vbCritical, "入力エラー"

End Sub

3. エラー発生回数をカウントする

複数の処理を実行しながらエラー発生回数を記録する：

Sub CountErrors()
    Dim i As Integer, ErrorCount As Integer
    On Error Resume Next ' エラーを無視して処理を続行
    ErrorCount = 0

    For i = 1 To 10
        Cells(i, 1).Value = 1 / (i - 5) ' iが5のときゼロ除算エラー
        If Err.Number <> 0 Then
            ErrorCount = ErrorCount + 1
            Err.Clear ' エラー情報をリセット
        End If
    Next i

    MsgBox "エラー発生回数: " & ErrorCount, vbInformation, "結果"
End Sub