Excelファイルを開いたとき、毎回こんなメッセージが出て困っていませんか?
このブックには、他のデータ ソースへのリンクが含まれています。
リンクを更新しますか?
「いいえ」を押しても、次回また同じメッセージが出てくる…。
原因が分からず放置している方も多いこの“リンクの更新”問題、実はしっかり原因を特定すれば簡単に解決できます。
本記事では、Excelで「リンクの更新が表示されます」が出る原因と、外部参照を完全に削除する具体的手順を紹介します。
1. 「リンクの更新が表示されます」とは?
このメッセージは、Excelが「他のブックやデータを参照している」と判断した場合に出ます。
つまり、どこかのセル・グラフ・名前定義などに他ファイルへの参照(=外部リンク)が残っている状態です。
代表的な外部リンクの形:
|
1 2 |
='C:\Users\Tanaka\Documents\[売上2024.xlsx]Sheet1'!A1 |
このような数式がどこかに残っていると、Excelは開くたびに「リンクを更新しますか?」と確認してくるわけです。
2. 原因を大きく分けるとこの3つ
- セル内の数式に外部参照が残っている
- 名前定義(Name Manager)に外部参照が残っている
- グラフ・コメント・オブジェクトなどに外部リンクが埋め込まれている
この3種類のどれか、または複数が混在しているケースがほとんどです。
3. 原因別の対処法
① セル内の外部参照を探す
検索ボックス(Ctrl + F)で以下のキーワードを探します。
[(角カッコ)\\(パス区切り)
これで多くの外部リンクを見つけることができます。
見つけたら参照先を削除し、セルを値貼り付けに変更します。
② 名前定義に残っている外部参照を削除
「名前の管理」から確認できます。
数式 → 名前の管理を開く- 参照先に
[ファイル名]が含まれていないか確認 - 不要な名前を削除
※名前の管理画面で「外部リンク」欄にURLやファイルパスがある場合はすぐ削除対象です。
③ グラフやオブジェクトに埋め込まれたリンクを削除
グラフのデータ範囲や、シェイプ・コメントの中にも外部リンクが残っていることがあります。
- グラフを右クリック → 「データの選択」→ 参照先に外部パスがないか確認
- コメント内の文字列を検索(Ctrl+F →
[で検索)
④ 「リンクの編集」ボタンから解除できるケースも
Excel上部メニューの「データ → リンクの編集」から削除できる場合もあります。
ただし、ボタンがグレーアウトしている場合は、上記①〜③のどこかに残っています。
4. 応急処置:とりあえずメッセージを出さない方法
原因がすぐ見つからない場合は、一時的にメッセージ自体を表示させないこともできます。
- 「ファイル → オプション → 詳細設定」
- 「起動時に自動的にリンクを更新しない」にチェック
ただしこれは根本解決ではなく回避策です。
リンクが残っている限り、Excel内部では外部ファイルを参照し続けます。
5. 再発防止のポイント
- ファイルコピー時は「値貼り付け」で数式を断ち切る
- 共有フォルダのパスやファイル名を変更しない
- グラフ・ピボットを作る際は同ブック内のデータを使う
- 定期的に「リンクの編集」画面でチェックする
6. まとめ
「リンクの更新が表示されます」は、Excelが外部参照を検知しているサインです。
多くの場合、数式や名前定義の中に古いパスが残っています。
まずは検索([)→ 名前定義 → グラフの順で確認すれば、9割は解決します。
一時的に非表示にする方法もありますが、できるだけリンク自体を削除しておきましょう。
これで“毎回出るうざいメッセージ”からようやく解放されます。



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